2007年5月31日木曜日

世界禁煙デー

今日は世界禁煙デー(World No-Tabacco Day)。世界保健機関(WHO)が制定した、禁煙を推進するための記念日。毎年5月31日。今年で20回目。日本の厚生労働省シンポジウムでは「無煙環境を考える(Smoke-free environments)をテーマとして、効果的な受動喫煙防止対策を中心とした喫煙の問題について議論。

1995年現在で、世界の喫煙者は10億1000万人であり、約5人に1人の割合。毎年世界で300万人が喫煙が原因とみられる癌や心臓病で死亡。このままでは2030年代初頭には喫煙による死亡者が年間1000万人に達するとWHOは警告。

WHOさんに感化されてではないが、自分もタバコをやめようかと考える。

2007年5月30日水曜日

ブッシュ大統領 世銀総裁候補にゼーリック氏指名

米ブッシュ大統領は、次期世界銀行総裁の候補に、ロバート・ゼーリック元米通商代表部代表(53)を指名する考えを固めた(5月30日 ロイター)。ウルフォウィッツ現総裁は、6月末での辞任を表明。歴代の世銀総裁は全員、最大出資国の米国から選出。

ブッシュ政権初代の通商代表部代表として、世界貿易機構の多角的貿易交渉(ドーハ・ラウンド)の立ち上げに関わったゼーリック氏は、その後国務副長官に就任。中国やスーダン・ダルフール地方に関する米政策の立案で中心的役割を果たした。昨年政権を去り、米投資銀行ゴールドマン・サックスに移った。

結局世銀総裁はまた米国人というシナリオとなったようだ。ブッシュ政権からの再投入。来年のアメリカ大統領選挙後、また世銀総裁も変わるのだろうか?

2007年5月29日火曜日

マニラ首都圏 雨期入り

フィリピン気象庁は28日、マニラ首都圏が雨期入りしたと発表(フィリピン気象庁-PAGASA、5月28日)。
雨期いり基準は、フィリピンの西側にある観測地8箇所のうち5箇所以上が1日当たりの降雨量25ミリを5日間連続で記録すること。PAGASAは同基準に達すれば、雨期独特の南西の季節風が確認されたと判断する。PAGASAによるとマニラ首都圏の他、ルソン地方ザンバレス州イバ町、西ミンドロ州アンブロン町が28日までに基準に達した。例年、フィリピンの雨期は5月第3-4週から10月第1週まで続く。

台風が発生しやすい季節となった。

2007年5月25日金曜日

JICA理事長 フィリピン大統領を表敬

5月23日(水)、JICAの緒方貞子理事長が、来日中のアロヨ・フィリピン大統領を表敬訪問(JICA 5月23日)。昨年9月のフィリピン訪問以来8ヵ月ぶりの再会。

アロヨ大統領は、日本のODA、特にJICAによる協力に感謝。(今回の大統領訪日中、JBIC円借款のプレッジは無し)。工業分野をはじめこれまでのJICAによる人材育成への協力、昨年2月のレイテ島南部の地すべり災害などへのJICAの支援を高く評価している旨述べ、ミンダナオの平和の定着と安定に対しJICAの支援に対する評価と期待を表明。

緒方理事長は、フィリピンの最近の良好な経済状況がアロヨ大統領の効果的な財政政策の結果であり、今後とも持続的な経済発展を期待、ミンダナオ支援など「人間の安全保障」に資する分野、経済成長の促進、貧困対策に必要な人材育成への継続協力を約束。JICAとJBICの経済協力部門の統合に触れ、来年10月には新JICAが発足し日本ODAの一層の効果的実施が図られると述べた。

JICAは、これまでフィリピンの経済成長の促進と貧困削減のために、経済開発や社会開発分野の協力事業を実施。今年4月、ダバオ市にフィールド・オフィスを開設。地域住民の福祉・貧困削減に迅速な効果が見込める事業(クイックインパクト事業)を行いながら総合的な開発計画策定を目指した紛争影響地域復興支援調査を本格化。

一方、JBIC本部のウエブサイトには、アロヨ大統領訪日関連のニュースはなく、25日、JBIC本部はクールビズを開始しますというお知らせのみであった。

2007年5月19日土曜日

草の根無償 フィリピン

平成18年度、草の根・人間の安全保障無償供与リストより、フィリピン案件をリストしてみました。
全20件中17件がミンダナオ島へ(金額にすると約80%)、全体の半分が何故かマギンダナオ州。マギンダナオ州9件とコタバト州2件の合計11件は同じ日に終結。教育研究という分野は要するに学校校舎建設または教室の修復。井戸掘り、給水施設設置の2件を除き、残り18件全てが「箱物」建設であるというフィリピン草の根無償の実態がわかりました。

2007年5月18日金曜日

世銀総裁が辞任

世界銀行は、ウルフォウィッツ総裁が六月末で辞任すると発表した。ブッシュ政権の中枢から世銀トップに送り込まれた同総裁は、任期(5年)半ばで降板に追い込まれることになった。

 総裁は、「世銀の使命を果たすために、新しい指導者の下で先に進むことが、最善であるという結論に達した」との声明を発表し、辞意を表明。一方、世銀理事会は「総裁が、倫理に基づいて世銀のために最もよいと信じる形で誠実に行動したことを受け入れる」とした上で、総裁辞任によって組織統治の見直しを進める方針を示した。

次の総裁にTony Blairという噂も聞いたことがある。本当ならば素晴らしい組織になるだろうけれど、IMFの総裁がいつもヨーロッパから選出されていることを考えると、次期総裁もまたアメリカから選出されるのであろうか。

2007年5月17日木曜日

台風2号発生

午前中にはカロリン諸島沖で熱帯低気圧であったが、台風2号(Yutu)は、17日15時にはカロリン諸島、西へ毎時30kmで進む。中心気圧は1,000hPa、中心付近の最大風速は18m/s。

それにしても気象協会の予測文、ちょっと興奮気味。「この台風は、18日15時にはフィリピンの東へ達する見込みです。19日15時にはフィリピンの東へ達するでしょう。20日15時にはフィリピンの東へ達する見込みです」。  いったいいつフィリピンの東へ達するのでしょうか。

世銀総裁進退巡り、混乱継続

交際中の女性職員に高給を与えて特別扱いした事から、倫理規定違反に問われている世銀ウルフォウィッツ総裁の進退を巡って、混乱継続。世銀ad-hoc committeeは倫理規定違反との内部調査結果を5月14日に発表。この調査結果を受け、世銀理事会ではウルフォウィッツ総裁が職務を続行すべきかどうかを継続検討。しかし、16日も理事会の結論が出ず、結論を持ち越し(TBS 5月17日)。

ウエブサイト ワールドバンク・プレジデントは世銀39人の各国代表(country directors)のうち37人の連名による理事会長および総裁に対する声明文を5月14日に掲載。同サイトはまた、連名に参加しなかった2名の詳細も記載。一人は世界ダム委員会で有名な方ともう一人は「日本政府の強力なプレッシャーに押しつぶされた」日本人代表(ワールドバンク・プレジデント 5月15日)。

匿名で日本の財務大臣、外務大臣に対してのオープンレター「日本の世銀総裁継続支持に再検討を!」も相当どぎつい。
 
ブッシュがウルフォウィッツ総裁の続投を支持していることは知っていたが、他先進国で日本だけが総裁の続投を支持していることは知りませんでした。ヨーロッパ側は辞任を求めており、ウルフォウィッツ総裁の進退を巡る混乱は続く。

それにしてもこのワールドバンク・プレジデント ウエブサイト。日本を含むアジアの文化には馴染まないのだろうけれど、オープン・フォーラムっていうか、正しいと思ったことを言い合うというのはスカッとしていますな。日本だとどうしても2チャンネルみたいに暗くなってしまう。フィリピンだとたぶん政府に殺されてしまう。

2007年5月16日水曜日

アフリカ開発銀行 年次総会@上海

「アフリカとアジア」、「パートナーシップの発展」をテーマとするアフリカ開発銀行の2007年総会が今日、5月16日、上海市で開催(日中経済通信 同日)。ここ数日間は、中国―アフリカ経済貿易提携フォーラムを13日より開催。中国国家開発銀行とアフリカ開発銀行は機構建設、情報共有、シンジケート融資、与信と交流・トレーニングなど5つの分野で提携を強化するとのこと。

アフリカ開発銀行のドナルド・カベルカ(Donald Kaberukha)総裁は「今回の年次総会が中国―アフリカ間関係の強化によい機会を与える。中国―アフリカ間の貿易は6年前に比べ、6.5倍にも増加している」とシンポジウムで述べたとのこと。世界の援助のルールの従わない中国の援助金をアフリカでじゃんじゃん使いましょう!と言ったところか。

このアフリカ開銀総会@上海。77カ国から1900人を超える参加予定で。参加者人数・規模ともに史上最高を記録する見通しとのこと。アジ銀の次の総会もスペイン。今度はアフリカ開銀の史上最高出席者数の総会が上海で。1,900人全員の航空券・宿泊費を中国が払っているのだろうか?日中経済通信の記事には1,900人の「来賓」と書いてあった。一人につき費用100万円として計19億円。

2007年5月15日火曜日

9空港の年内開港を指示

アロヨ大統領はJBICの円借款で3月に完成した新イロイロ空港など9箇所の新空港・関連施設を年内に開港するように指示(まにら新聞)。新イロイロ空港(借款額147億円)は2007年3月に完成。現在建設中の空港は他にバコロド空港(西ネグロス州)、カリボ空港(アクラン州)、コタバト空港(マギンダナオ州)、ブラン空港(ソルソゴン州)、オザミス空港(東ミサミス州)、カシグラン空港(アウロラ州)、スリガオ空港(南スリガオ州)。バコロド空港も円借款事業として今年7月に完成予定。総事業費44億ペソ。


大統領はマニラ空港第3ターミナルについても年内開港を指示したとのこと。ついに年内までまた開港がのびてしまったらしい。それまで、フィリピン航空以外の国内線は1940年代に建設された国内ターミナルをまだ使用する。先日アクラン州のもうひとつの空港、カティクラン空港(写真)に行く機会があったが、あの空港ターミナルも凄まじいものがありました。ターミナルを新しくして、滑走路も伸ばせば、フィリピン航空だって飛んでくるであろうに。ついでにカティクランからボラカイまで橋を架けてあげてパッケージで借款というのはどうだろうか?「ボラカイ開発事業 – 空港改善および橋梁建設」。ボラカイは外国人観光客のほとんどが韓国人だったので、JBIC円借款というよりは、韓国政府からの借款にするべきかな?

2007年5月11日金曜日

国交省 火山噴火災害軽減ガイドライン

国土交通省砂防部は、溶岩流や火山泥流など噴火災害の軽減に向けた砂防計画をまとめる上での「火山噴火緊急減災対策砂防計画策定ガイドライン」を作成した(国交省 4月27日)。予測が難しい火山噴火に効果的に対処するため、個別の火山ごとに「噴火シナリオ」を想定、それを基に緊急時の対策と平常時の備えについて具体的な対策を盛り込むよう都道府県などに求めている。ガイドラインのダウンロードはここ

同省や関係の都道県は、火山活動が活発で緊急度が高く、ハザードマップが既に作成されている29火山について、7年程度をかけて「火山噴火緊急減災対策砂防計画」を策定する予定。2007年度は十勝岳、樽前山(以上北海道)、秋田駒ヶ岳(岩手県・秋田県)、浅間山(群馬県・長野県)、富士山(山梨県・静岡県)、霧島山(宮崎県・鹿児島県)、桜島(鹿児島県)の7火山について本格的な検討に入る。

下記、同ガイドラインによる火山砂防対策の枠組み。

2007年5月10日木曜日

草の根無償スキーム

以前、ちょっとだけ草の根無償についてブログしましたが、先日草の根無償資金協力を倍増しようというお話を改めて聞きました。草の根無償について、ノートしました。
概要

「草の根無償資金協力」は、国内の多様なニーズにこたえるために、比較的小規模(原則上限1,000万円)の支援を実施。外務省のサイトには供与限度額:原則1,000万円以下(プロジェクトの内容に応じ最大1億円まで認められるとある。但し、5,000万円を超える案件については、対人地雷対策関連案件であるか、人間の安全保障の考え方がより強く反映された案件である必要がある)とのこと。実施対象期間(供与資金の使用期限)は贈与契約締結日より1年以内。

対象者・対象分野、支援範囲

対象団体:
 ・NGO、住民組織(PO)、協同組合
 ・LGU
 ・教育・研究機関
 ・医療機関

援助の重点分野:
 ・持続的成長のための経済体質の強化及び成長制約要因の克服
 ・格差の是正(貧困緩和と地域格差の是正)
 ・環境保全と防災
 ・人材育成及び制度造り

対象分野
(1) 草の根レベルに対する裨益効果が高い案件、小規模な支援によって特に高い援助効果を発揮する案件、人道上機動的な支援が必要な案件等を中心に、基礎生活(Basic Human Needs)分野及び人間の安全保障の観点から特に重要な分野を優先的に支援することを基本方針。
(2) 基礎生活分野に該当する分野としては、保健・医療分野(例:病院の病棟建設、医療機材の供与)、基礎教育分野(例:小中学校の教室建設、机椅子等の供与)、民生・環境分野(例:井戸掘削、貯水タンクの供与)等に該当するプロジェクトが実績として多数を占めている。
(3) 人間の安全保障の考えが強く反映された分野とは、感染症、環境問題といった国境を超える問題や、地域紛争による難民や国内避難民などの問題を克服するため、人々を脅威から保護し、個人やコミュニティの能力育成を目的とするものであり、これら複数の支援活動を、1つの地域で総合的に行っていく付加価値型(Value Added Approach)プロジェクトが好例となりうる。
(4) 他方、以下の分野は支援対象としていない。
・ 高等学術機関における研究支援、被供与団体のキャパシティ・ビルディング等、草の根レベルに対する裨益効果が明確でないプロジェクトに対する支援。
・ 商業活動や雇用創出に特化した支援。
・ 文化・芸術・スポーツ等、経済社会開発と関連性が薄いプロジェクトに対する支援。
・ 政治目的・宗教布教目的が含まれたり、軍事的利用が認められる案件。

支援対象費用

(1) 本スキームでは、特定のプロジェクト実施のために直接必要となる経費が支援の対象。
(2) 具体的な資金協力の対象品目としては、施設建設、資機材購入の他、会議・セミナー開催経費、機材供与に伴う専門家雇用等のソフト面における協力も実施。
(3) 支援対象分野であっても、以下の品目については支援を行わない。
・ 被供与団体自身の恒常的な運営管理費(事務所経費、人件費等)
・ 供与物資の維持管理費、予備費
・ 所得創出活動の運転開始資金
・ 特定個人に直接資金や財産を付与する奨学金・住居・衣服・文房具・食糧(災害時等の緊急人道支援の場合を除く)等
・ 土地購入
・ 草の根レベルに対する裨益効果が明確でない研究費用
・ 政府・自治体の収入源となる関税、付加価値税、運営許可料、車両登録料等
・ 上下水道案件、電化案件における各戸までの配水管・電線

フィリピンでの実績
フィリピンでは、1989年に導入されてから2001年度までに、269件、総支援額約10億円。センターの建設、資機材供与などハードの供与が中心。2001年度には、117カ国2地域、実施件数は1,731件(うちNGO898件)。金額でみると実績約100億円に増加。支援実績は、民生環境、社会福祉、保健医療、女性の所得向上、教育研究、農林水産等、多岐にわたる。支援団体はローカルNGOが一番多く、次にLGU、日本NGO、国際NGOの順。

2001年度、フィリピン草の根無償協力プロジェクトは、22件のプロポーザルに、総額1億4,800万円を支給。プロジェクト例:
 ・西ネグロス州バゴ市貧困層のためのプライマリー・ヘルスケア・センターの建築計画
 ・ダバオ・サマール島孤児院の建築計画
 ・カリンガ州バルバラン町パンティキアン村マイクロ水力電化計画
 ・カミギン島台風被災者緊急復興作業支援計画
 ・フィリピンNGO社会開発週間およびCODE-NGO全国会議開催の支援計画

草の根援助申請書の審査・決定のフロー
 
申請書のフォーム

草の根援助 パンフレット(和文英文

2007年5月9日水曜日

100カ国目の円借款供与国 ブータン王国

送信者 Portraits of ...
JBICは、ブータン王国の「地方電化事業」を対象とする35.8億円の円借款の貸付契約に調印(JBIC 5月9日)。対ブータン初の円借款。円借款供与国数は100カ国目に達した。ブータンの地方農村部において、約15,000世帯(ブータン地方農村部の全世帯の約17%)の住民に電力供給。全国約80箇所、延べ約2,400Kmに亘る配電網整備。国土のほとんどが峻険な山岳地帯であり、貧困層人口の多い地方農村部は山岳地域に点在。2005年、地方農村部における世帯電化率は39%。

送信者 Portraits of ...
「国民総幸福量」(Gross National Happiness: GNH)という独自の国家開発理念を提唱し、経済成長に偏ることなく、平等かつ幸福な社会実現を目標とするブータン。医療費の無料化などの手厚い社会福祉政策、国家面積60%以上を森林として維持することを義務付けるなど、その独特な開発政策が国際的に注目を集める。「世界一幸せな国ブータン」とも称される。

2007年5月7日月曜日

米環境保護庁 流域計画策定支援ウェブ・ツールを開発

水質の改善を促進し、州やEPAの基準を満たす流域計画の策定支援のため、米国環境保護庁(Environmental Protection Agency: EPA)は新たなウェブ・ツール「流域計画ビルダー」(Watershed Plan Builder: 試験版)を公表(EPA April 18, 2007)。
 「流域計画ビルダー」は、流域モニタリングとアセスメント、コミュニティーへの普及啓発(community outreach)、モデルの選択・適用、最善の管理方法(best management practice)、実施・フィードバック(implementation feedback)など、計画策定に必要な様々なステップを案内してくれるツール。インターネット上で必要なデータを入力すると、その流域にあった包括的な流域計画の概要ができ上がる。本当か?ちょっと試す必要あり。EPAや他の連邦機関、州の水関係プログラムとのリンクもある。今後6カ月間、流域団体、連邦・州の行政機関、大学、地方自治体向けに試験的に運用。試験版のフェードバックを募集している。

2007年5月6日日曜日

援助資金がdictatorsの懐に

家にあった今月号のForeign Policy – 21 solutions to save the world。そのひとつがThe Problem: The failure of Foreign Aid – Fund What Works - by Esther Dufloでした。デュフロ氏はアメリカ・マサチューセッツ工科大学の貧困削減・開発経済の教授。効果的な援助方法であると実証されている援助のやり方に集中して援助を継続すること、と集約される教授の論文のスタートは下記の通り:Everyone shares a good deal of cynicism about foreign aid. Taxpayers in developed countries complain that aid is often spent on inflated bureaucracies at home, that it ends up in the Swiss bank accounts of dictators of developing countries… (先進国の納税者にとって援助とは政治家の道具または、発展途上国の支配層のスイスの銀行口座に入ってしまうもの…云々とシニカルに考えている)というくだりを読んで、本当かな、と思っていました。

アジア開発銀行(ADB)の総会の様子が日本でも一般家庭に報道されている模様で、今日、日本からのメールで「今、京都でアジア開発銀行の総会が開かれています。2020年までにアジアの貧困格差を今の半分に縮小させるために、日本政府も金を出すようです。支配層の懐に入ってしまわないように、確実に支援を必要としている層に届くような仕組みつくりが最重要課題のように思えます」というコメントを頂いた。

日本政府は既に何十年もアジアの貧困格差を縮小するために援助を行っているのであるが、「支配層の懐に入ってしまわないように」の部分を読み、マサチューセッツ工科大学の論文冒頭と全く同じであると思った。自分はADBのプロジェクトスタッフではないけれど「確実に支援を必要としている層」(beneficiaries)に援助が届くように、そしてその人たちが自立できるように、自分は人生を賭けて仕事をしている。これを再認識させられるコメントだった。

ADB 第40回年次総会開催

アジア開発銀行(左写真)の第40回年次総会が4月6日、京都市の国立京都国際会館で2日間の日程で開幕(ADB 4月6日)。環境問題が主要テーマ。日本はADBと協力し、新たな環境関連の2基金を創設。省エネルギー促進などの資金として最大1億ドル(約120億円)の拠出を表明。

高成長が続くアジアでは、地球温暖化の原因となる温室効果ガスの排出増加など環境問題が深刻化。6日の開会式で、総会の議長を務める尾身幸次財務相は「経済成長を地球環境と両立させることが必要で、特に気候変動問題への対応が喫緊の課題」と指摘(中国新聞 同日)。

創設される基金は「アジアクリーンエネルギー基金」と「投資環境整備基金」。日本政府JBICを通じ、今後5年で総額20億ドルの円借款を各国・地域に供与することも表明。ADBと連携し、環境関連事業を促進。

2007年5月5日土曜日

GEMS/Water 陸水監視計画

国連環境計画(UNEP)と世界保健機関(WHO)などの国連専門機関が中心となり、地球環境監視および人間の健康に影響を与える因子を継続的に評価するため、1974年に地球環境監視システム(Global Environment Monitoring System: GEMS)を設立。このプロジェクトの対象は大気・気候、環境汚染物質、地球再生可能資源の3つの分野に大別され、世界各国の協力のもとに実施。


1976年にWHOとUNEPが主体となって、環境汚染のひとつである陸水(淡水)汚濁を対象とした陸水監視計画(GEMS/Water)が発足、1977年からモニタリングを開始。当初(フェイズI;~1990年)は「健康への有害性監視」を主目的としていましたが、地球環境問題が顕在化するにしたがい、その目的も「地球規模の環境評価のための総合的データ解釈」へと変化。フェイズII(1990~2002年)は、人間-水域生態系の現状、および地球環境に関する世界の淡水水質の評価、水質汚濁物質の主要河川から陸地/海洋への流出情報の提供、開発途上国における水質監視ネットワークの強化を目的とした。

GEMS(環境監視システム)は、地球環境モニタリングプロジェクトとして歴史はあるが、GEMS傘下のモニタリングプロジェクト活動は"アクティブ"からほど遠いのが現状。(ほとんど機能していない?)。その中でも、GEMS/Waterがかろうじてカナダ国支援により活動を継続。今後の存続自体も疑問視されていましたが、2002年8月にヨハネルブルグで開催された地球サミット(World Summit on Sustainable Development: WSSD)において、"地球規模での水の質・量"が地球温暖化に続く今後の地球環境問題の争点に浮上。これを受けて、GEMS/Waterのグローバルセンターを担っているカナダ国がUNEPを通してGEMS/Waterに定常的に活動資金を拠出。同時に活動の中枢機能を担うことを環境相自らが言明し、活動基盤が強化。GEMS傘下の活動のひとつではなく、世界的な"水"のモニタリングプロジェクトとしての位置づけとなった。

この世界的なモニタリングネットワークの構築・維持のために、国、地域、世界それぞれのレベルでコアオフィスを設置。日本は国立環境研究所地球環境研究センターがナショナル・センターとして活動中。

ネットワーク

現在、世界中の河川・湖沼に所在する約900以上の監視拠点がGEMS/Waterの水質監視ステーションとして登録。所定の監視手法で得られたデータが各国のナショナル・センターを介して、グローバルセンターであるカナダ国立水質調査研究所(NWRI)のカナダ陸水センター(Canada Centre for Inland Waters: CCIW)に集められ、世界中の陸水の水質データを集約・提供。(CCIWのサイトに行っても、どうやったら提供されるのかがわからない)。フェイズIIからは、地球規模での水質汚濁負荷の推定・評価に重点をおいて、監視拠点(ステーション)を次の4種(ベースライン、トレンド、インパクト、フラックス)に分類して、地球規模での陸水環境の監視を推進。


日本はGEMS/Waterの発足当初から、厚生労働省・国立保健医療科学院がナショナル・センターとなり、8水道関係機関の協力を得て参画。1992年からは、フェイズIIに対応するために、国土交通省、7道府県の環境部局の協力を得て監視拠点を拡充、1994年には、ナショナル・センター業務が国立環境研究所・地球環境研究センターに移管。

さらに、同研究所が十余年間調査してきた北海道摩周湖と茨城県霞ヶ浦の水質調査を、それぞれ1994年、1996年にベースラインステーション、トレンドステーションとして登録。その結果、日本では23の監視拠点(河川;14、湖沼;7、浄水場;2)が登録され、監視データはナショナル・センターが取りまとめ、カナダのグローバルセンター(CCIW)に送付。

GEMS-waterの説明は、GEMS-waterのサイトの説明文(英文および和文)よりも上記の国立環境研究所・地球環境研究センターのほうがはるかに理解しやすい。で、カナダのグローバルセンターは集めたデータを何に使っているのかがわからない。

2007年5月4日金曜日

テキサス・インスツルメンツ フィリピンに10億ドル投資

アメリカのテキサス・インスツルメンツ(Texas Instruments: TI)は5月3日、半導体製造の最終工程である組み立て・テスト工程の新工場を、フィリピンクラーク特別経済地区に建設する計画を発表(Manila Bulletin 5月4日)。2007年下期に着工、2008年下期に稼働予定。投資額は今後10年で約10億ドル。

新工場の広さは、約7万7000平方メートル。3,000人を雇用する予定。「世界で最も環境面で効率的な組み立て・テスト工場」を目指し、TIの米国工場で採用された環境・エネルギー面での機能を組み入れるほか、工場の設計および建設の段階から、使用する水やエネルギーの削減に取り組む。

TIは、20年前からフィリピン・バギオ市にて電子関係の工場を建設・稼動中。最終的に中国かフィリピンかという選択であったとの事。クラーク特別経済地区には、現在JBIC資金でスービック港からクラーク特別経済地区を通りタルラックまで続く高速道路も建設中。TIがどうしてフィリピンを最終的に選んだのか、TI側の話も聞いてみたい。

2007年5月3日木曜日

マニラ LRT/MRT

マニラ首都圏鉄道のブエンディア(Buendia)駅に行ってきました。

マニラ・ライトレール(Manila Light Rail Transit System: LRT)はフィリピンの首都マニラにおける公共交通機関。Yellow Lineと呼ばれるLRT-1線とPurple Lineと呼ばれるLRT-2線の2本によって構成されている。下記マニラ・首都圏鉄道(Manila Metro Rail Transit System)とは接続しているが全く別のシステム。LRT-1線は主に南北方向の交通を担っており、延長は約15km、18の駅を持つ。LRT-2線は主に東西方向の交通を担っており、延長は13.8km、11の駅を持つ。営業開始は1984年。

マニラ首都圏鉄道(Manila Metro Rail Transit System: MRT) は、エドサ通り(Epifanio de los Santos Avenue: EDSA)沿い、マニラ首都圏のMakati, Mandaluyong, Pasay, Pasig and Quezon CityおよびSan Juan町を南北に横断する。ブルーラインと呼ばれる。延長は約17km、13の駅を持つ。MRT路線のほとんどは、地上を走るが、高級住宅街があるMakati付近は地下路線となっている。ケソンのノース通り駅からパサイのタフト駅の間を往復運行している。ショッピング、ビジネスを目的とするアヤラ駅乗降客も多い。LRT同様カード式だが、料金は距離により違う。最低料金は12ペソ。

今日、駅を見た限りでは、バンコクのLRTの改札口とはあまり変わらなかった感じ。今度は実際に乗ってレポートしてみたい。

2007年5月1日火曜日

ベネズエラがIMF・世銀脱退宣言

石油収入を背景に反米外交を展開しているベネズエラのチャベス大統領は30日、国際通貨基金(IMF)と世界銀行から脱退すると表明(共同 5月1日)。

チャベス大統領はこれまで、両機関が1990年代に公営企業民営化や緊縮財政など一連の自由主義経済改革を中南米諸国に押しつけた結果、貧困層の生活がより苦しくなったと指摘。ベネズエラはすでに、5年前倒しで世銀への債務を返済し、1999年に、IMFの支払いもすべて済ませている。ベネズエラのIMF事務所は昨年末に閉鎖。「もはやワシントンにも世界銀行にもIMFにも足を運ぶ必要はない」と大統領は述べた。

これが世界の風潮なら、アジア諸国も賛同し始めるのではないだろうか。ラテンアメリカにはまだMDBのひとつ米州開発銀行が残っているが、ラテンアメリカ内に地域開発銀行?なるものを作る構想もあるとの事(NHK)。これって、中国が提唱しているAsian Development Fund? と同様の発想でなはいか。