2007年3月30日金曜日

フィリピン大統領来日時に27次円借款締結か?

ちょっと熱くなって読みました今日の「まにら新聞」の記事。アロヨ大統領が5月22-25日に日本訪問時に、2002年表明の26次円借款以来、5年ぶりの新規借款の交換公文が締結される可能性をフィリピン外務次官が示唆。交換公文締結の候補案件は「第三期ピナツボ火山災害緊急復旧(47億ペソ)」および「第三期農地改革インフラ支援(80億ペソ)」の二事業(まにら新聞 3月30日)。

上記2事業以外の27次円借款要請案件(合計8件)は下記の通り。
① モノ・サービスの流れを効率化する電力・道路分野のインフラ整備(201億ペソ)
② 水供給や戸外コントロール、固形廃棄物管理(126億ペソ)
③ 農業ビジネス開発促進(96億ペソ)
④ ルソン地方などでの森林地菅理(60億ペソ)
⑤ 第七期幹線道路網整備(46億ペソ)
⑥ セブ南部海岸道路地下道建設(22億ペソ)

フィリピンでは5月14日、投開票が行われる統一選挙があるが、選挙の10日後に大統領が本当にフィリピンを離れて日本に行くのだろうか?ドタキャンしないで欲しい。

2007年3月29日木曜日

JBIC インドネシア2006年度円借款契約調印

3月29日、JBICはインドネシア共和国との間で計9件、総額998億の円借款貸付契約に調印。内容は下記の通り:

1. 投資環境整備のための経済インフラ整備:
「プサンガン水力発電所建設事業」(260億円)、「北西スマトラ連系送電線建設事業」(161億円)、「国有電力会社発電業務改善事業」(45億円)、「ジャワ南線複線化事業(III)(E/S)」(10億円)、「国土空間データ整備基盤事業」(64億円)
2. 貧困削減及び教育の質の向上:
「貧困削減地方インフラ開発事業」(235億円)、「ジョグジャカルタ特別州ICT活用教育質向上事業」(29億円)、「ハサヌディン大学工学部整備事業」(78億円)、
3. アチェ州の復興:
「アチェ復興事業」(115億円)

お隣の国フィリピンはいつ来るのでしょうか…….

2007年3月28日水曜日

上海の水

上海市では、いま水道管の取替え工事を実施中、 2010年完工予定(エクスプロア上海3 月26日)。上海の水道水は、今でも直接飲用できる水質となっているが、水道管が古いために2次汚染が問題であった。

新しい水道管に加へ2010-12 年には、長江のなかでも汚染が少ない長興島北部を水源とする導水事業が完工予定。上海市人口の約50 パーセントにあたる1,000 万人に、長江を水源とする水道水の供給が始まる。上海史上最もきれいな水道水がまもなく登場予定。

2007年3月22日木曜日

頑張れフィリピン気象庁その6 – Brain Drain

フィリピン気象庁(PAGASA)が、気象予報士の流出に悲鳴(3月22日 時事)。給与が高い海外の職場に移る予報士が相次ぎ、歯止めがかからない。レリン長官によると、8年前に20人いた同局の予報士は現在12人、このうち半数が海外に就職応募中。同局の予報士の月給は約17,000ペソ(41,000円)だが、海外ではその5倍が支給される。主な移転先はシンガポールの電話天気予報サービス会社。

フィリピンには日本のような気象予報士の試験はない。フィリピン大学(UP: University of the Philippines)の気象学過程卒業生をPAGASAが独自に育てている。毎年台風がPAR (Philippines Area of Responsibility)に入ってからは、PARを出るまで数日間の徹夜が続く大変きつい仕事。このきつさが敬遠されてか、UPにある唯一の気象学課程は人気薄。同課程を維持するのに必要な年間5人の志願者を確保するのにも苦労しているとのこと。

このニュース、全然PAGASAのことを応援していない。頭脳流出Brain drainはPAGASAにもあり。

2007年3月21日水曜日

World Water Day

明日、3月22日は「世界水の日(World Water Day)」。

1992年の環境サミット:@リオデジャネイロより過去15年間、世界水の日に水関連の催しがされてきたらしい。水関連のダイレクトメールも明日の水の日に向けて、「我々の組織ではこれだけ素晴らしい水のプロジェクトをやっています」と宣伝。

今年の世界水の日のテーマは水不足(Coping with Water Scarcity)とのこと。

この15年間、世界水の日にちなんで、水問題改善にむけて政策転換した政府というのは、地球上に存在するのだろうか?

2007年3月18日日曜日

世銀 中東・北アフリカ水資源報告書

世銀は3月11日、中東および北アフリカ諸国の水資源報告書を発表(ロイター 3月11日:レポート・サマリー全文)。2050年までに同諸国において一人当たりの水資源量は半減すると警告、水管理を徹底しなければ、水需要・供給のバランスが崩れるのみならず、中東・北アフリカ(MENA: Middle East and North Africa)諸国の社会、経済、財務状況に多大な影響を及ぼす。飲み水確保のためにMENA諸国はこれまで以上に高価なO&Mコストがかかる海水淡水化に頼らざるを得ず、緊急時にはタンカーまたはバージによる水供給が必要となる。農業用水の不安定供給が原因の経済的影響もさらに拡大し、これらの水不足は経済発展、貧困問題に短・長期的な影響を及ぼし、各地域内外に緊張間を募らせ、公的資金を圧迫する。

世銀レポートは既存の政治・社会形態により水管理改革を遂行することは可能であるとし、MENA諸国が直面する水不足問題を解消する方法を提案している。

2007年3月16日金曜日

シンガポール アジア最大規模の再生水工場 操業開始

アジア最大規模の下水再生水工場が15日、ウルパンダン地区で運転を開始(newsclip.be 3月15日)。同工場はケッペル・インテグレーテッド・エンジニアリングが運営し、事業権は20年間。処理能力は毎日14.8万立米で、ジュロン工業団地を含む同国西部から中部に供給。処理過程には旭化成ケミカルズの精密濾過膜を採用。

下水再生水は「ニューウォーター」と呼ばれる。海に囲まれたシンガポールは、飲用水の大半をマレーシア・ジョホバハールから導水購入。下水再生水工場や海水淡水化工場の処理能力拡大で、国内の水需要を自前で賄う取り組みが進む。シンガポールには既に再生水工場が3カ所存在、合計処理能力は毎日11.2万立米。新工場の操業で処理能力は水需要の10%に相当する同26万トンに拡大。政府目標は同能力を2011年時点で水需要の15%としている。

マレーシアからの給水に頼っていたシンガポールの進んだ方向。アジア大都市およびオーストラリア大都市の水不足問題のモデルの1つとなりそう。

2007年3月12日月曜日

UNDP、北朝鮮の全事業を中止、国際スタッフ引き揚げ

UNDPは5日、現在実施中の約20の支援事業(約440万ドル=約5億円)の全面停止を決定(3月5日 朝日)。執行理事会は外貨による給与の支払い、北朝鮮政府を通じた現地スタッフの雇用をも禁止。3月17日までに常駐代表を含めた国際スタッフ7人を引き揚げる(3月12日 朝日)。アメリカ・バーンズ国務次官は5日、UNDPの支援停止が米朝問題に与える影響について「別個の問題」と明言。

韓国報道機関が真先に事業中止の報道をしていたが、まさかと思っていた。戦争が起こっている国でのスタッフ引き揚げなら考えられるが、UNDPがアメリカの圧力に屈した形になったのでしょうか。

2007年3月10日土曜日

フィリピン支援国会合 閉幕

以前のConsultative Group Meeting (CG会議)、今はPhilippines Development Forumと呼ばれているらしい。フィリピンは世銀主催。3月9-10日と行われていたフィリピン支援国会合が閉幕(3月10日 まにら新聞)。220名が参加。議長はGDPにしめる投資率が15%と極端に低く、これが貧困、失業者を拡大させる要因になると懸念を表明。

参加国の他の関心項目として下記十項目を挙げた。
① 修士均衡
② 税収増と脱税者の摘発
③ 汚職対策強化
④ インフラ整備、
⑤ MILFとの和平合意
⑥ 地方行政の能力向上計画実施
⑦ 農業分野の競争力アップ
⑧ 農地分配への方向性と戦略
⑨ 貧困対策を含めた人口政策
⑩ 災害への対応力向上

大統領は基調演説で、頑強な経済を維持することを約束。2010年にGDP成長率を7%に押し上げる目標に向け、電力供給網やインフラ整備、雇用創出、貧困削減、教育と保健の向上、環境開発を強調。

220名集まって、何を決めたのだろうか。借款の表明もなし。儲かったのは会場となったセブのホテルだけでしょうか。ため息。

2007年3月9日金曜日

インフラ整備10事業 比政府支援要請 PDF会議

対フィリピン支援国会合(Philippines Development Forum: PDF会議)において、国家経済開発局はビコール地域の送電網修復など10事業で構成されるインフラ整備計画を示す(まにら新聞3月6日)。10事業のリストは世銀フィリピン事務所サイトより下記の通り。

1. BICOL EMERGENCY POWER RESTORATION PROJECT 1,115 Million
2. PALAWAN SOUTH ROAD, 3,131 Million
3. PANGUIL BAY BRIDGE, 2,671 Million
4. BINAN-SUCAT 230 KV T/L PROJECT, 870 Million
5. LINE 1 NORTH EXTENSION PROJECT, 6,209 Million
6. NORTHRAIL-SOUTHRAIL LINKAGE PROJECT, 4,520 Million
7. LRT LINE 6 (Line 1 South Extension), 35,474 Million
8. AGNO RIVER INTEGRATED IRRIGATION PROJECT, 7,862 Million
9. NORTH LUZON EXPRESSWAY EXTENSION PROJECT, 19,350 Million
10 QUIRINO HIGHWAY, 1,622 Million

ショッピング・リストではありません。リストのほとんどがローンを財源と明記。ミンダナオのパンギル橋はPPPで、FIRRが28%と試算されているBinan-Sucat 230KV送電線はフランス民間資金予定とのこと。中国政府出資予定という記載はなし。まにら新聞に記載されていた「アンガットダム整備:35.8億ペソ」もリストには記載なし。

2007年3月8日木曜日

オーストラリア、本格的な大干ばつ対策

土木学会誌2007年3月号が届きました。一番面白かったのは、緊急報告:続報-豪州政府、大干ばつ対策に本格的に乗り出すという投稿。

ハワード豪首相が1月23日に行った内閣改造に伴い、環境・水資源省(Department of the Environment and Water Resources)が誕生。これ知りませんでした。サイトによると、以前はDepartment of the Environment and Heritageであったとのこと。1月25日「国家ウオーターセキュリティ計画(Plan for Water Security)」を同首相が発表、過剰割り当てとなっている水利権の買戻しやオーストラリア最大河川、マレー・ダーリング川流域管理の連邦政府への一元化を流域内の州に提案。水問題は10月下旬・11月上旬とされる連邦選挙、3月24日のニューサウスウエールズ州選挙においても最大の焦点。

都市用水の確保を脅かす干ばつ。オーストラリアでは、下水リサイクル、海水淡水化、節水、ダム建設が議論。最近は下水処理水のリサイクル議論が盛ん。特に下水を飲料用に処理した上でダムに直接注入するシステムについて。クイーンズランド、キャンベラで同様の計画を発表。山火事により焼けてしまったユーカリの木の再生に大量の水が消費され、河川流量に影響を及ぼすとの調査結果(2003年の山火事試算で20%減)。マレー・ダーリング川下流部では塩水化が進んだという説もあり。

一番気になったのは、タスマニア島北部からタンカーで水をオーストラリア主要都市に運ぶ提案が民間から出ているとの情報。風船で運ぶことはだめだろうか?最近の土木学会誌、面白い。

インドネシア パダン地震

3月6日、日本時間12時49分、インドネシア国のスマトラ島中西部パダン近郊で、マグニチュード6.3規模の地震が発生。2時間後にも6.1の地震が発生(日本赤十字8日)。インドネシア政府は52人以上が死亡したと報告。震源は、西スマトラ州の州都パダン(人口約4万3,000人)から約50Km、深さ約30Kmの地点。被害は都市部のパダンよりも農村部に広がり、ソロック(Solok)その他、タナ・ダサール(Tanah Dasar)、パダン・パンジャン(Padang Panjang)、ブキト・ティンギ(Bukit Tinggi)という村に最も大きな被害。

自分もスマトラ島には半年ほど水力発電の現場に居たことがあるので、人事ではないこの自然災害。

2007年3月5日月曜日

ミンダナオ紛争影響地域 調査開始

JICAが「ミンダナオ紛争影響地域・社会経済復興支援調査」を開始(まにら新聞 3月3日)。調印式にてフィリピン政府側交渉団アファブレ団長、JICA団長が合意書を著名。MILF(モロ・イスラム解放戦線)の付属機関で暫定統治機構バンサモロ開発局のアバス・カンダウ議長も立会い。

調査結果は日本政府だけでなく、同地方支援に携わる諸国の援助機関にも利用されるとのまにら新聞の報道は疑わしい。紛争影響地域ではすでにUSAID、世銀、アジ銀、が相当な支援を既に行っている。フィリピンへ現在100人以上も派遣されているODA専門家の方々が、カガヤン・デ・オロとダバオしかミンダナオは行くことができない同機構がどうやってARMM社会経済復興でマルチ、アメリカを含めた各援助機関のイニシアチブを取るのかは注目に値する。イスラム教徒でもキリスト教徒でもない日本人が紛争地域でイニシアチブを取ることは、日本がミンダナオ開発におけるプレゼンスを示すには絶好の機会だと思う。

「ミンダナオは肥よくでかんがい事業などを実施すれば農業生産が高められる」とまにら新聞にあるが、日本政府は10年前から既に借款事業、無償資金等でミンダナオにて数多くのかんがい事業を既に実施していることも忘れて欲しくない。

最近の日本政府の対ARMMへの動き:
2006年7月  麻生太郎外相・アロヨ大統領会談 「国際停戦監視団」へ人員派遣表明
2006年9月  緒方理事現地視察
2006年11月  大使館書記官、コタバト市国際停戦監視団へ着任

和平交渉はここ数年まったく進んでいないのが現状。5月14日予定のフィリピン統一選挙前には和平交渉が再開されるであろうとのこと。

2007年3月4日日曜日

輸送実験の水に海水混入?

今、自分が注目している巨大バッグによる真水の海上輸送実験、タグボートは和歌山県新宮港からおよそ25時間かけて阿南市富岡港に到着。到着後の検査で電気伝導度や塩分濃度などの項目で異常発見(3月3日 四国放送)。輸送に使われ合成繊維をウレタンコーティングしたバッグに「輸送中何らかの理由で繊維のつなぎ目部分から海水が混入したのではないか」とのこと。

1000トンの水をタグボートで引っ張るとつなぎ目部分には相当な張力がかかるのでしょう。セブにこの風船を持ってきたとき、特にセブ側は港がヘドロ状態になっているから、穴が開いては大変なことになる。更なる実験の経過に注目。

2007年3月3日土曜日

風船に大量の水を入れて海上輸送 (2)

独立行政法人・水資源機構及び日本郵船の子会社・MTI(東京都千代田区)は合成繊維とウレタン樹脂製の水輸送用バッグ(長さ44メートル幅10メートル)に注入した1,000トンの水をタグボートで海上輸送する実験を2月17日に続き3月2日に実施(3月2日 四国放送)。今回の実験は和歌山県の新宮市沖から阿南市の富岡港までのおよそ170キロを20時間余り。明日午前6時到着予定。四国放送の動画はこちら

実験目的は、波が高めの外洋コースで袋にかかる負荷を測定するため(実験担当者)。実用化する際は近くて波が穏やかな場所で水源を探せばよいとのこと。

ボホール島のイナバンガという水源から波が穏やかなボホール海峡を通りセブまで水を海上輸送する。これをやりたい!セブ水資源開発計画調査とかやってる時間がなくなってきたのかもしれません。ODAで海上輸送に必要なインフラを整えてあげれば、必ずセブでも実施可能であると思うんだけれどな。

2007年3月2日金曜日

JBIC・比政府 パッシグ-マリキナ2調印

JBICは、2月27日、フィリピン共和国政府との間で、「パッシグ-マリキナ川河川改修事業(II)」を対象とした85.29億を限度とする円借款貸付契約に調印(JBICニュース・レター27日)。マニラ首都圏を流れるパッシグ・マリキナ川の堤防改修を通じ、洪水被害の緩和、河川沿いの環境改善を図ることを目的。本事業の対象地域は地盤の固い地域が多いため、工事中の振動、騒音を軽減し、所要工期を短縮することが可能なウォーター・ジェット・バイブロ工法(注)を採用。

ふーとため息。

2007年3月1日木曜日

頑張れフィリピン気象庁その5(PAGASA Dipolog続編)

2泊3日のミンダナオ出張から戻りました。今回もハードスケジュールでぐったりです。出張の合間すらほとんどありませんでしたが、マニラに帰る飛行機を待っている間、去年の11月にレポートしましたフィリイン気象庁Dipolog観測所、本日また訪問してきました。

去年の11月はこの看板がとても汚くいかにもパガサ(タガログ語で希望)無きパガサ(フィリピン気象庁)という感じでしたが、見てくださいこのきれいになった看板!

この方が観測所所長代行のロドルフォ・クレゲンシア(MR. Rodolfo Cregencia, Officer-in-Charge, PAGASA Dipolog Synoptic Station)さん。この道28年だそうです。28年前にディポログ観測所員としてスタート。その後、カガヤン・デ・オロ観測所、ブトアン観測所を回り、数年前からこのディポログ観測所に戻られたとの事。




11月には何故かTシャツが掛かっていた百葉箱もこのようにペンキも塗り替えられてきれいになっていました。ちゃんとパガサ(フィリピン気象庁)は維持・管理活動を行っています。こういう地方観測所の頑張りが、フィリピン気象庁を支えています。