2006年12月31日日曜日

国交省 土木研究所 マヨン火山調査報告発表

独立行政法人 土木研究所は12月27日「フィリピン共和国アルバイ州マヨン火山における 泥流災害調査報告(速報)」を発表。国交省は12月1日に起こった災害の一週間後には調査団派遣を発表。その2日後調査団派遣。12月10日~12月17日、調査団が派遣されていました。極めて早かった今回の調査団派遣。調査内容はマヨン火山泥流災害の実態把握、砂防施設の整備状況及び効果・被災状況、ハザードマップの整備・周知等、警戒避難体制の状況および今後の緊急対策、調査検討及び予防対策等のとりまとめ。

報告書は土木研究所土砂管理研究グループ、火山・土石流チームより発表。迫力のある被災地の上空からの写真には圧倒されました。被災地を何度も訪れた自分には想像できなかった上空からの光景。泥流は11月30日の正午~午後2 時頃に発生と報告。聞き取りの結果、多くの被災地では避難勧告は発令されなかったことを指摘。その反面、被災自治体からは、避難勧告を発しようとしたが、台風の影響で通信手段が途絶し不可能であったとの証言も報告。二次災害の危険性が高い状態を説明し、緊急対策として導流堤の整備や避難箇所の整備、降雨情報収集・伝達体制の整備と降雨情報の有効活用、関係機関の連携強化、砂防計画やハザードマップの見直し等について、フィリピン政府へ提言を行ったと締めくくっている。世界に冠たる日本の砂防技術に基づいた的確かつ現場を知り尽くした報告書。

さて、日本ODAがこの報告に基づいて今後何を提案してゆくのか、これは期待されるところです。

2006年12月30日土曜日

今年の災害被害 死者・行方不明者3000人超


フィリピン国家災害調整委員会(NDCC)は28日、NDCC 2006 Year End Reportを発表。今年は2月のビサヤ地方南レイテ州の地滑り、9月末に直撃した台風、11月末にビコール地方を襲った台風がもたらした大雨により起きた泥流災害など、大規模な自然災害に見舞われた1年であった。NDCCが発表した報告書によると、これらの災害による死者・行方不明者は3,171人。被災者総数も1,100万人(フィリピン人口の八分の一)。
同報告書が記載した今年フィリピンを襲った台風は9つ。大きなもの下記の通り:
1. ミレニオ(15号):9月28日首都圏を直撃
2. パエン(19号):10月30日ルソン島北部に上陸
3. レミン(21号):11月30日:ビコール地方に大雨を降らせ泥流被害
4. セニアン(22号):12月10日ビサヤ地方を直撃:ASEAN首脳会議延期
22号がそれほど大きな台風であったとは、思えませんが、政治的な意図があり載せたものと思われますが。

これらの自然災害に対し、OCDは今年の災害は国家の対応能力を超えていたと率直に認め、来年以降の防災に向けて下記の課題を提示:

1. フィリピン気象庁(PAGASA)、フィリピン火山自身研究所(PHIVOLCS)の災害警報システムの向上;
2. 災害準備に向けた広報体制の充実;
3. 地方自治体幹部・各地災害対策本部員の能力向上;
4. 救援・復興計画での官民の連携強化。
このうち1.の警報システム向上では日本ODAによる技術協力により高度化した人材・機器を適切に利用、太平洋や南シナ海における外国の警報機関とも連携するとのこと(以上29日マニラ新聞)。1.はたぶん現在調査が行われているパンパンガ・アグノ流域における洪水予警報システムのリハビリを語っていると思われるが、今後、ビコール・カガヤン流域にも同様のリハビリが期待されるところ。また、ルソン島以外の洪水、土砂災害対策をコミュニティー・ベースの警報システム作りがフィリピン気象庁・洪水予警報部等で検討されている。これが2.および3.に当てはまる。

自然災害に対するpreventive measures。ん~、来年の課題のひとつ。

2006年12月29日金曜日

流域統合菅理は先進国も勉強中

旱魃が続く南オーストラリアに関し、各州政府が適切な水管理の処置を取っていない証拠である、と州政府を批判(12月29日news.com.au)。州政府をまたがる大型河川は連邦政府管轄下におかれるべきであると連邦農業大臣。この発言に対しニューサウスウェールズ州 (NSW)天然資源大臣は、連邦政府の年間20億豪ドルの天然資源維持予算のうち、NSWにはわずか6,840万ドルしか計上されず、州政府が水管理に必要な資金を連邦政府は提供してないと反論。

行政区分で河川流域を管理させようとするからこういう論争になるのは、フィリピンも同じ。しかし、国中の大型河川全てを中央政府が菅理するのは無理というのもフィリピンと同じ。何だ、オーストラリアにも流域統合菅理という考えは浸透していないのだろうか。

地方政府と気象機関 共同で土砂災害警戒情報

このニュースは先日マヨン火山地域で土砂災害があったフィリピン国アルバイ州ではなくて、長野県からのニュース。長野県は長野地方気象台と連携し、大雨による土石流災害の恐れが高まったときに、市町村長が避難勧告・指示を発令する際の判断や、住民が自主避難するのに役立つ新たな「土砂災害警戒情報」を作成し、2007年6月から運用をスタートさせる。両機関で異なる判断指標を統一し、共同で作成した警戒情報を発表することで、市町村の適切な防災対応を支援する狙い(長野日報12月29日)。

昨日もアルバイ州の災害オペレーション・センターの方と何をするべきなのか、云々の連絡を取っていましたが、今日のこのニュースはえらくタイムリーな記事でした。「課題は発表の対象地域と解除するタイミング。県側は市町村単位での情報発信を検討中。土砂災害警戒情報は、国土交通省と気象庁が02年度から連携を強める中で、多数の犠牲者を伴う土石流を含めた土砂災害から人的被害を防ぐ施策として打ち出した。この方針を受け、鹿児島県がいち早くシステムを構築し、05年から運用を始めた。県と長野地方気象台も同年から協議をスタートさせている(長野日報)」。なるほど。日本の地方政府(Local Government Unit: LGU)では桜島の鹿児島県、長野県。雲仙はどうなってるんだろうか。フィリピンで言えばDPWHとPAGASAが連携を強め、パンパンガ、カミギン、アルバイ、レイテ等各州LGUとそれぞれ情報を交換する、といったところでしょうか。日本は進んでるな~。鹿児島、長野で蓄積された経験、フィリピンにもshareしてください!

2006年12月28日木曜日

津波から2年 - アジ銀@アチェ

アジア開発銀行のウエブサイトはトップで津波から2年の特集を掲載している(Tsunami – Two Years On)。アジ銀全体で8.91億ドルの無償および借款をインド、インドネシア、モルディブ、スリランカ、タイへ拠出。無償協力としてはアジ銀史上最高額。総額の約半分がインドネシアへ拠出されている。打ち明けは1)Earthquake and Tsunami Emergency Sector Project (ETESP:地震津波緊急セクタープロジェクト)と呼ばれる無償:2.9億ドル;2)世銀@アチェで記載したMDFへの1,000万ドル;3)10借款プロジェクト5,100万ドル;4)イギリス、オランダ、カナダ、ルクセンブルグ各国からの無償2,100万ドル。

ETESP:地震津波緊急セクタープロジェクトは2006年11月現在、17%をdisbursed.世銀MDF40%、日本ODA25%と同様、津波災害地域への復旧・復興事業の実施がいかに難しいものかを語る数字。Key Challenges: While implementation of all outstanding projects will further accelerate during 2007, project management units will need adequate resources to cope with this upswing in implementationと事業実施の苦しさがウエブサイトにじみ出る。

ETESPは下記の5つのセクター・グループ、11のコンポーネントからなる。1)Livelihoods(農業、漁業、マイクロ・エンタープライズ)、2)Social Sector (教育、衛生)、3)Community Infrastructure(給水施設、居住施設、灌漑施設)、4)Physical Infra(道路・橋梁、Spatial Planning(村落計画、環境アセス、地理情報システム、地図作成など)、および5)5)Fiduciary Governance(政府監査システム、財政管理システム、会計検査システム等の向上)。2008年6月に終了予定のETESP。どこまでdisburseできるのか、ADBの力量が試されるところ。

2004年12月26日のインド洋で発生したマグニチュード 9.3 のスマトラ島沖地震は平均で高さ10mに達する津波を起こし、インド洋沿岸に押し寄せた。インドネシアだけでも166,320人が死亡。負傷者10万人。世界各国からナングロ・アチェ・ダルサラーム州(面積57,000km2、人口4百万人)及び周辺に集まったプレッジは合計約11.5億ドル(1,380億円)。2年後、その実施状況は世銀、日本、アジ銀と全体を見ても、プレッジ総額の約3割が事業実施完了。どう考えても3割事業実施完了すればよい数字だと思う。1km2あたり2.5百万円。

2006年12月27日水曜日

津波から2年-日米@アチェ

アチェの西岸地域の道路復興事業:日本の担当するチャラン - ムラボ間約120キロの修復整備はほぼ終了し、27日に完成式典開催(朝日12月25日)。日本は津波直後にインドネシア政府に拠出した一般無償資金146億円のうち、約4分の1の32億円余りを充てたとのこと。昨日の世銀MDFが40%なら、日本は25%。世銀・日本ODAの比較というよりは、アチェにおける津波災害からの復旧・復興がいかに難しいものかということを語る数字であると思う。MDFにただ拠出するだけでなく、自らプレッジし、独自のODAシステムで実施に結びつけた日本ODAにエールを送るべきだと思う。実施部隊の方々のご苦労は図ることも出来ないだろう。

アメリカは津波直後に早々と支援を決め、復興支援の「最も代表的な事業」とUSAIDインドネシア所長が張り切ったものの、予算不足、ルート変更、EIA(環境アセスメント)等の課題にぶつかり、バンダアチェ - チャラン間(約150キロ)に限定。 未だに3000区画の土地収用が必要でその10%を確保したのみ。これも大変そう。フィリピンと同じで土地収用は相手側政府の責任であろうから、USAIDはそこに文句をつけて、出て行ってしまうのでは無いか。ところでこのUSAIDの資金はアメリカが世銀MDFに拠出していた1,000万ドルとは別口なんだろうか?

2006年12月26日火曜日

津波から2年-世銀@アチェ

津波がインドネシア、インド、タイ、スリランカ等の国々を襲ってから2年。世銀は22日のプレス・リリースで、津波の災害が特に大きかったインドネシア・アチェに対するマルチ・ドナー・ファンドの資金調達、事業実施状況を発表。15の国および国際機関から集まった約6億ドルのうち、40%をDisbursed。Multi-Donor Fund (NDF)と呼ばれるこの資金、プレッジ6.6億ドルのうち、2.4億ドルが2,100個の家屋を再建し、さらに6,500個の家屋が再建予定。その他710箇所の橋梁、240箇所の学校、1,900kmの道路、2,300箇所の灌漑および給水・トイレ施設、40箇所の医療クリニックを再建。アチェにてMDFは1,000万人・日の雇用機会を提供。Cost-Effective, efficient and timely in delivering resultsと自画自賛。40%使われたのなら、残り60%はどうなったのでしょうか。
世銀そのものは2,500万ドル拠出しただけだから、MDFと称して「まとめて面倒見ます」というやり方。何故アジアでアジア開発銀行の拠出金もMDF中に入っているのは理解不能。日本の援助はMDFには入っていなかった模様。

2006年12月25日月曜日

アチェとジョホールでも洪水

インドネシア・スマトラ島北部で豪雨による大規模な洪水が発生、24日までの3日間で70人以上が死亡、数百人が行方不明。スマトラ島北端のナングロアチェ・ダルサラム州だけで約7万人が避難(12月24日読売)。

19日から数日間にわたりマレーシアに降り続いた大雨によって発生した洪水は22日時点でジョホール州死者数は7人。洪水により避難者数はジョホール州の6万4000人を含むマレーシア全土で約8万人。国家管理・救助委員会は22日、「マレーシアは被害状況に対処できるだけの能力があり、洪水被害を受けた州での救援活動が作動しているので、現時点では外国の支援は必要ない」と語った(南国新聞12月25日)。

アチェでは津波被害からの復旧が続く中のこの洪水。インドネシア・マレーシアでも合計15万人が避難中。被災者のご冥福をお祈りします。

2006年12月22日金曜日

アジア開発銀行が選んだアジアの25流域

ということで、アジア開発銀行が流域統合菅理(IWRM)に選んだアジアの25流域、調べてみました。

カンボジアではトンレサップのIWRM。これは面白そう。インドネシアでは頑張って5流域に手をつける予定。チタルム、チリウン・チサダネ、チュウジュン・(たぶんチドリアンも含む)????あれ、これらは既にプランがあるのではないか。水資源総合開発計画(Water Resources Development Master Plan)ではだめでIWRMと名前を変えて焼きなおすのでしょうか。ラオスはナムグム。既存ダムの操作方法は変わらないだろうからな。フィリピンが未定となっていました。是非ダバオをやってください。上流の森林伐採、中流域の灌漑開発、下流域にはフィリピン第3位の人口100万人を抱えるダバオ市があり、都市給水も重要な課題。IWRMをやるには是非お勧め流域です。日本国政府へ数年間NEDAからダバオ川流域統合管理計画の要請が上がっていましたが、採択されませんでした。ベトナムは紅河。これもUNDPが世銀およびメコン委員会と一緒にやった80年代後半のメコンデルタ総合開発計画策定後、90年代に紅河をやったはずなんだけどな。まあ、主流域にADBの籏を立てておこうというのでしょうから、IWRMと名前を変えて焼きなおしもいいかもしれません。

アジ銀 Water Facility に1億ドル アピール

アジア開発銀行(本部フィリピン国マニラ)は12月22日、同銀行内にWater Financing Partnership Facilityを設立し、民間、基金および個人資金などから1億ドルを目標とする無償供与を呼びかけた。ファシリティーに集まる資金の7割はアジ銀のデモ・プロジェクト資金に充てられ、残り3割は水関連サポート活動?に宛てられる。デモ・プロジェクトはアジ銀の水プログラム(Water Financing Program)の3本柱である1)地方給水事業;2)都市給水事業および3)流域水資源統合菅理において実施される。プロジェクト資金は、無償、有償またはguaranteeなどの形式で出資される。

アジ銀の水プログラム2006-2010は、2006年3月にメキシコで開かれた「第4回水フォーラム」にて発足された。プログラムは2億人へ安全な水と衛生サービスの提供、4,000万人への灌漑用水の向上(?)、および1億人を洪水被害から軽減することを目標としているとのこと。このプログラムはまた、アジア太平洋地域の25の河川流域において統合水資源管理をスタートさせるとのこと。

Water Financing Partnership Facility(水投資パートナーシップ機関?良い和訳が出てきません)を打ち立てて、ODA以外のプライベート・ファンドを1億ドルを目標として集め、ウオータープロジェクト資金とする。といったところでしょうか。2010年までに25河川流域において統合水資源管理を実施する?アジアの25の流域とはすでに選定されているのだろうか。フィリピンではミンダナオ島アグサン川上流域のマスタープランをアジ銀の資金で策定していたはず。(でも既に下流域では洪水防御事業および灌漑開発事業が日本ODA資金により実施済)。ちょっとWater for Allで調べる必要あり。

2006年12月20日水曜日

日本の災害対策が8,784億円

12月20日、日本政府は2006年度補正予算案を決定。景気回復に伴い、税収が当初見積もりより4.59兆円増えるのに伴い、新規国債発行額を当初予算から2.5兆円減額。歳出も災害対策など緊急のものに絞り込むなど財政再建を進める姿勢を打ち出した(20日北海道新聞)。驚いたのが災害対策費に8,784億円!うち学校等の耐震改修関連は2,806億円。網走管内佐呂間町の竜巻被害を踏まえ、風雨の動きを把握する気象レーダーを、釧路や函館など全国5カ所に整備するため11.46億を盛り込んだ。

先日の来年度予算にも書きましたが、2007年度のODA予算が7,300億円。それ以上の予算が日本国内の災害対策に使われる?気象レーダー5個で11.5億円。1個2.3億といったところでしょうか。この額の大きさには驚くばかりです。

先日、高齢者の冷遇についてのメールを頂きました。高齢者「控除」が無くなったため、名目上はそれだけ所得が増えたことになり、収入の額に応じて支払額が決まる国民健康保険の額が増額になったこと。その上、年末の納税申告のときにもこの「控除なし」が「所得増」として利いてきて、年金生活者も所得税を支払わなければならないと。自分は一般会計予算と補正予算の差もわかりませんが、どちらも税収の話ですよね。高齢者の控除無し、の話を聞くと、「途上国のODAやってる場合ではなく、国内の話が優先」という議論が出てくるのも当然。でも災害対策8,784億円はすごい。

気候変動 - アジア10億人が水不足

12月18日、気候変動に関する政府間パネル(Intergovernmental Panel on Climate Change: IPCC)の新たな報告書案がIPCC第二作業部会(「地球温暖化が環境および経済・社会に与える影響」)から発表された。地球温暖化の影響で2050年頃にはアジアの10億人以上の人々が水不足にさらされ、今世紀末には40センチの海面上昇により日本の400万人を含むアジアの1,300-9,400万人が浸水被害に見舞われると推定。温暖化の最大脅威は「気温上昇」と「雨の減少」。チベット・ヒマラヤ氷河の縮小によりインドの一人あたりの水利用可能水量が2025年までに半減、中国北部で農業用水が現在の70%しか確保できない恐れあり。河川流量の減少に伴う水力発電量現象、水質悪化、農業生産現象、沿岸地域浸食。南アジアでは今世紀末の穀物生産量10%減。海流変化・海水温上昇により魚の養殖への被害、マラリヤ・デング熱・コレラ流行地域の拡大。

地球産業文化研究所サイト等より勉強。
気候変動の5つのステージ:
① 人間活動によるエネルギー消費
② 温室効果ガスの排出
③ 温室効果ガスの大気中濃度の変化
④ 全球的な平均気温の上昇
⑤ 気候変動による影響

最近良く聞くClean Development Mechanism (CDM)はステージ①及び②に係るもので、気候への人為的干渉を緩和する意味で「緩和対策」と称される。また、フィリピンへの大型台風の数の多さ、日本の竜巻、フロリダのハリケーン等はステージ⑤を示唆する事例。ステージ⑤の気候変動による影響を事前に適応する「適応対策」が国際社会の重要なテーマ。

ところが、この適応対策の具体例にはインフラ整備分野も多く、自分でも考えられることがあること発見:

【河川・砂防・海岸】- 沿岸域の土地利用の制度整備、防災計画、マングローブやサンゴ礁の保護、海岸保全、モニタリング・評価手法の確立。
【予警報・防災】- 予警報システムと避難・対応システムの開発と整備。途上国政府の防災能力向上(マヨン火山地域がまさにこれかな。昨日のアジア開発銀行のレイテ無償もこれに属するかな)。
【水資源】- 水利用の効率化、水供給量の増加を確保する貯水池等の建設、ダムや堤防等の設計基準の見直し。

「気候変動」、思いっきり勉強不足を認識。クリスマス休みにIPCCの報告書でも読みますか。

2006年12月19日火曜日

アジ銀、土砂災害に300万ドル無償 レイテ用

本日、12月19日アジア開発銀行40周年記念式典にフィリピンのアロヨ大統領が出席。同日、同銀行は今年2月に南レイテで起こった土砂災害(死者約1,000名)に対し、300万ドルの無償資金援助をすることを発表。無償資金は道路、病院、学校等のインフラの復旧および、将来の自然災害を軽減するために州災害マネージメント・センターを設立する。センターでは災害時に必要な救済活動の訓練を行い、活動に必要な機材も提供される。尚、この300万ドルは日本政府ODA資金の一部であるJapan Fund for Poverty Reduction(JFPR)から拠出される。

ニュースを読んだ瞬間、マヨン地方への無償かと思ったが、10ヶ月前のレイテの土砂災害に対する無償資金協力のニュースでした。2000年に出来たこのJFPRとは、拠出するたびに毎回日本政府にお伺いを立てるのでしょうか?アロヨ大統領はレイテというよりはマヨンが頭にあるはずなのだけれど。世銀にもJapan Social Development Fund(JSDF)というファンドが日本国政府から拠出されているが、資金的に、システム的にも同じなのだろうか。

国連アピール 台風被害へ4,600万ドル

国連がフィリピン政府と共同で連続台風災害の総額4,600万ドルの資金援助を求めるアピールを発表。フィリピン政府が必要額を算出。内訳:アルバイ州(避難所計画850万ドル、被災地教育活動700万ドル、農業420万ドル)、フィリピン中部地域の保健対策387万ドル、ルソン南部飲料水供給・衛生措置332万ドル等。(newkerala.com およびまにら新聞)。

ビコール地方市民防衛局(OCD)によると、マヨン火山周辺だけでも61の避難所に4,000世帯が非難しているとのことだった。newkeralaによると全国で650の避難所に20万人が非難しているとのこと。

どこに上陸するのでしょうか

台風23号(フィリピン名Tomas)は、フィリピンの東にあり、西北西へ毎時20kmで進んでいます。中心気圧は1000hPa、中心付近の最大風速は18m/s(18日15時現在:日本気象協会)。今回の台風は進路予測が難しいのでしょうか、ご覧の通り国によって予想進路が違っています。フィリピン最北端を通過し、台湾南部へ向かうという薄緑の進路予測は台湾気象庁予報。その反対で、マニラ首都圏に向かうという進路予測もあります。どちらにせよ今後24時間の台風の動きが気になるところです。クリスマスぐらい静かにさせてください。まだ前回の台風被害の復旧活動中なんですから。

2006年12月18日月曜日

台風23号発生。フィリピンへ向かう


台風23号は(アジア名TRAMI)、17日21時にはフィリピンの東にあり、西北西へ毎時35kmで進んでいる。中心気圧は1000hPa、中心付近の最大風速は18m/s。今日中にフィリピン領域内(Philippines Area of Responsibility: PAR)に入り、PAGASA(フィリピン気象庁)は台風フィリピン名"TOMAS"を命名する予定。20日夜にはフィリピン付近へ達する見込み。日本気象庁の進路予想はカガヤンバレー北を通過するとなっているが、ビコール地方またはケゾン州を襲う可能性もありとのこと。

クリスマスくらい静かにさせてくれませんかね。

2006年12月16日土曜日

来年度ODAは4%減額の7,300億円

財務省が2007年度一般会計予算アンの総額を82兆円台とすることで最終調整に入った(朝日12月16日)。削減幅をめぐって財務省・外務省が対立するODA予算は、前年度比4%減の約7,300億円となる。(自分の給料同様の)8年連続の減額。財政投融資を主な財源にした円借款の活用などにより事業量の総額は増やす方向とのこと。他のOECD加盟国が戦略的に予算を増やしているのに、日本は何でそこまで急激に減らしているのだろうか。OECD全体としての戦略というのは無いのかな。日本のODA予算は近い将来、先進国で下位になるのではないか、という見方。下図はせん外務省ホームページより「先進諸国のここ数年のODA実績」。右肩上がりの青線アメリカと2000年をピークとして左肩下がりの赤線日本の違いがはっきりしています。ODAは減額するということがまず決まっていて、いくら削るか?という議論ではなく、どうして減額なのか、本当に必要な額は?という議論は無いのでしょうか。

2006年12月15日金曜日

現場に行ってきました

ビコール川流域の現場に行ってきました。月曜と同じ朝のマニラ発レガスピ便で8時レガスピ着。地方局長代行(Acting Regional Director)へ表敬訪問。女性の局長代行も被災者の一人。お子様二人を寮に入れ、自分は避難所で暮らしながら毎日出勤しています。各州の被災状況の確認、スタッフの生存確認、支援物資・資金の配分に追われていました。レガスピの地方事務所も洪水に会い、レポート、椅子を干す作業が続いていました。局長代行の頑張りに脱帽。つめの垢でもせんじさせていただく思いでアルバイ州の現場へ向かいました。

国道を北上、カグサワ辺りで国道の北側の様子が変です。何で月曜日に気づかなかったのか?レガスピ市の中心を流れるヤワ川の支川のひとつであるアノリング川でも土石流が発生。国道は発生直後、レガスピ、ダラガあたりで土石流に埋まり通行不可能になっていたところです。DPWH(公共事業道路省)の必死の復旧活動により被災数日後には通行可能となっています。この写真ではわかりづらいのですが、国道の北側は壊滅状態でした。家の上に大きなコンテナが乗っかっていました。

一つ目の現場。先日報告したギノバタンの下流、カビロガン川。上流からの土砂がここあたりまで流下しているのがわかりました。このサイトの下流に橋がかかっているのですが、橋げたにかかっていた洪水痕はすさまじいものがありました。

ここは、ビコール川上流に位置するキナリ川流域の二つ目の現場。右岸に行くまでに竹で作った仮橋を渡ります。川幅40mくらいあったかな。長靴を履いているとこの竹橋滑る滑る。体を支えようとしたら、左手人差し指をバクッと切ってしまいました。破傷風?ちょっと心配でマキロンを1本かけました。  






この後、カマリネス・スール州まで移動しました。土砂災害は無かったものの、強風で屋根が飛んでしまっている光景をあちこちで見ました。ビコール地方は学校も1月まで休校。それまでに復旧作業を行うとのことでした。バト湖に沈む夕日がえらく赤かったです。カマリネス・スール州ピリで何年振りでしょうか、沢山の蛍と沢山の星を見ました。

日本の緊急援助物資 役に立っています!

もう一度ギノバタンに行ってきました。マイポン小学校。学校全体が土砂で埋まっていて、あまりにも悲惨な状態。シャッターは押せませんでした。昨日改めてマイポンを訪れました。月曜日には無かったテントが張ってあり、テントの下で先生と生徒さんが居ました。ひょっとしたら授業(カウンセリング?)が行われていたのかもしれません。写真は別のところで撮ったテントですが、マイポン小学校に建っているテントも日本のODAマークがしっかり入っていました。

市民防衛局によると、日本から届いた150のテントは全て配られ、61箇所の避難所では足りないところをテントで補っていること、とても感謝されていることを知らされました。それから大きな青いプラスチックのシート。学校、病院、地方政府の建物が強風によって屋根がなくなってしまっている。日本から送られたプラスチックのシート屋根代わりにかぶせて、通常業務を行っているとのことでした。これには感動しました。

2006年12月14日木曜日

本日また現場

今日からまた現場です。
現場はマヨン火山を水源とするビコール川流域。
台風被害調査がメインの仕事です。

レガスピからナガまで抜けて明日戻ります。
今回こそはデジカメ準備万端で(あって欲しいで)す。

2006年12月13日水曜日

頑張れフィリピン気象庁その4(PAGASA Legazpi編)

マヨン出張が終わり、マニラへ戻る際に、レガスピ空港から近いところに位置するフィリピン気象庁(PAGASA)レガスピ観測所を訪れました。台風の風にも絶えたらしく、観測所はごらんの通り傷なく建っていました。訪問の目的:今回の台風では、まにら新聞に載っていた466mmの報道しか情報がなかったのですが、その雨量を確認し、できればその詳細(時間雨量または3時間雨量)を聞くため。

466mmはやはり11月30日の日雨量でした。フィリピン気象庁気象部に属する地方観測所は何故か3時間毎に観測しています。写真のレガスピ観測所員のリリアンさん(Weather Specialist I)に案内してもらいました。リリアンさんの手前にある白いバケツが雨量計。このバケツに溜まった雨量を夜中でも3時間毎に計っています。自記雨量計もあるのですが、何故か毎回観測所敷地内に設置されたバケツまで歩き、観測しています。台風時の夜中にこの作業をするのは結構大変です。何故自記雨量計を使わないのでしょうか。

百葉箱はこの前見たdipologよりもとてもきれいに菅理されていました。ところが、中を見させていただくと、自記温度計のインクがにじんでいました。日最高気温、日最低気温観測用の温度計も、リリアンさんの指さすところに設置されています。全体的に、データはしっかり観測・管理されていたし、観測機器のメンテナンスも充分です。PAGASAはここでも頑張ってます。

NGOの速さ

今回マヨン火山地域の現場を訪れて、ひしひしと思ったことがひとつあります。それはNGOの方々の活動の速さです。日本赤十字は、11月29日にマヨンで災害があった4日後の12月3日に現地に職員を着任させています。私が昨日現場に着いた1週間以上も前です。この速さはまねすることはできないし、頭が下がる思いがしました。写真はフィリピン赤十字が配給している物資(食料と水)。アルバイ州ギンバタン町にて。

マヨン火山、ギノバタン町 マイポン

土砂移動の下流に位置するギノバタン町マイポン(Maipon)村。一瞬のうちに
村の大半を土石流が襲いました。この村だけで70人死亡。14人不明。生存者の方々からお話を伺いました。道を隔てて道の両側に家が数十軒づつ連なっていたが、台風が収まり気がついてみると、道の反対側に連なっていた数十軒が無くなっていた。写真 - 生存者の女性の後方に家がたくさん建っていたとのことでしたが、今は土砂移動の跡だけが残っていました。

街中がこのように土砂で埋まっていました。家も道路もクリニック学校も全てが埋もれてしまっていました。




バスケットボールのゴールが自分のひざの高さにありました。自分の背丈と同じ高さのココナッツの木が傾いていました。







被災者のご冥福をお祈りしました。

2006年12月12日火曜日

土石流の現場

現場に着くや否や、デジカメが壊れました。よってほとんどが携帯NOKIA 6630で撮影したものです。この携帯電話も調子が悪く、PCにUSBケーブル接続ができません。携帯からメモリーカードを抜いて、直接PCにメモリーカードを挿入し、やっと画像が出てきました。携帯で180枚ほど写真を撮り続けました。

アルバイ州ギノバタン町タンダロラ村、マサラワッグMasarawag川。最初に今回マニラに戻る飛行機から撮った写真。ちょっと小さくてわからないかもしれませんが、土石流の爪あとがマヨン南西斜面に広がっているのが黒く見えています。ガリー(堆積物に食い込む急な岩溝:gully)がマヨン火山斜面に形成されているのがわかります。



深さ10m、幅40m、延長3km(?飛行機からの写真ではもっと長いようにありますが、地形図から判断すると3kmでしょうか)に渡り、土石流が発生してできたこの「溝」が続いています。10x40x3000で120万m3の土砂が移動したことになります。東京ドーム1個分の土砂量が、マヨン火山噴火口から半径7km離れたところで起こっています。こういった土砂移動がマヨン火山斜面で十数か所起こっていることが飛行機からもわかりました。

このマサラワッグ川下流でギノバタンの大被害が起きました。上の写真より上流にマサラワッグ川と分水するマニニラManinila川の分水点があるのですが、このマニニラ川へ続く分水点が閉塞していたため、今回のギノバタン川タンダロラ下流で被害があったというのが、地元住民の方々の声でした。

マヨン災害はギノバタンだけではありません。今回ギノバタンしか現場を回っていないので報告できないため。次はタンダロラ下流の大災害。

あんな災害見たことありません

出張より戻りました。疲れ果てました。あんな被災地見たことがありません。時間が無く、現場はマヨン南西斜面、ギノバタン町だけ行って来れました。2006年11月30日、午後2時、ギノバタン町に初めて災害が起こりました。12月11日現在、ギノバタン町で198名死亡、300名行方不明。6,523世帯半壊。5,776世帯全壊。バランガイ・セントロ(セントロ村)はほぼ壊滅状態。4厘駆動の車ほどある大きな岩がごろごろそこら中に転がっていました。

マヨン火山からの堆積土砂は黒い土と岩。この堆積物が台風による大雨で流され、一気に町を襲いました。マイポン(Maipon)村(写真)死者70名。救出活動はしていません。全ての死者を掘り起こす財力がこの国にはありません。これは以前のレイテの土砂災害の時と同じです。町役場で夕方被災状況の話を聞いていた時に、電池で動くラジオからクリスマスソングが流れてきました。この町を含め、レガスピ全体に電気が戻るのは早くても12月16日、遅くてもクリスマスまでには何とかするとの事(市民防衛局長談)。クリスマスキャロルがとても寂しく聞こえました。

2006年12月11日月曜日

それでは行ってきます

今朝7時のマニラ発レガスピ行きのフライトで現場に行ってきます。逝きはしませんから、ご心配なく。マニラはまだ雨が続いています。レガスピに降りられない場合はマニラに戻ってきてしまうかもしれません。

2006年12月10日日曜日

日本政府マヨンへ100万ドル緊急無償支援

アロヨ大統領と安部首相の首脳会談で、マヨンの泥流災害への支援として100万ドルの緊急無償資金協力を実施すると表明(まにら新聞)。具体的な内容は被災地のニーズ等フィリピン側の要請に基づいて決定とのこと。数日前、ODA関係者さんが「マヨン何か(プロジェクト)ありませんか」、と言っていると伝わってきたのがわかりました。

2000年、マヨン火山災害に対するJICA開発調査終了直後から、今回の被災地用に避難所建設の無償要請がフィリピン政府側から提出されていました。2006年、1000人以上の死者・行方不明者が出るまで、要請に対する動きはありませんでした。ここに来て、「マヨン何かありませんか」、という言葉に、自分はとても腹が立ちました。阿部首相は今回円借款の再開を「検討する」と述べたことから、「手ぶら」状態でフィリピン入りとなったため、「手ぶら」ではまずいであろうと、突然どこからとも無く「100万ドル」が先に決まったのでしょう。鶴の声を聞き、関係事務所の方々はたぶん開発調査がすでに行われていることも知らず、「何かありませんか」と聞いているのでしょう。新JICA法案通過に際して緒方さんが言った「援助のスペシャリストの集団、迅速・効果的な活動」とは、いつになったらその実現化の第一歩をスタートするのでしょうか。

日比首脳会談 共同声明-27次円借款は検討

安倍総理はフィリピン公式訪問の日程を終え、今日10日午前に帰国。日本が提唱する「アジア・ゲートウェイ構想」について各国の理解を求めることもできず、日中韓首脳会談も流れ、再開されるかもしれない6カ国協議で拉致問題も取り上げることにしたかったのですが、不完全燃焼。阿部首相曰く、「短い滞在日程でしたが、今回のフィリピン訪問の成果には、私自身、大変満足しています」(TBS).....?

昨日9日、アロヨ大統領と会談し、著名した共同声明の内容:1) 北朝鮮に核兵器と既存の核計画の放棄を求め、致問題を含む「国際社会の安全保障や人道上の懸念」への対応を求めること、2) 二国間の協力促進(海事・海洋分野の協力、フィリピンの看護師や介護士支援策として教材の提供や教師の養成計画開始)。 (asahi.com)これだけ?

もう少し調べると共同声明の内容ありました:
[経済協力]:首相は27時円借款供与へ向け検討を進めていると表明。
[エネルギー協力]:JBICとADBの協調融資による電力セクター改革支援を歓迎し、省エネ分野での協力促進を決意。
[防災協力]:アロヨ大統領はフィリピンの自然災害に対する日本の支援に謝意表明。災害発生時の迅速かつ効果的支援のため、手続き簡素化に関する文書策定で決定。

やっぱり来年3月で今の仕事が終わってしまったら、一時帰国になるかもしれません。「検討」だけでなく、もう少しつっこんだ声明出して欲しかったな。迅速かつ効果的にODAを動かせるように、手続きを簡素化するとはどういったことなのかな。

自分もインターネット見ながらブログ書いている場合ではなくて、明日からの出張の準備をするべきなのです。ホテルと車の手配どうしようかな。日曜日であると言うのに、これから打ち合わせ。明日の7時のフライトでマヨンです。

2006年12月9日土曜日

台風接近 - ASEAN首脳級会合延期

台風が近づいてきており、昨日セブも危ないのでは?と思っていた矢先のニュース:フィリピン外務省はのセブで11―13日に開く予定だったASEAN首脳会議や東アジアサミットなどを、大型台風がセブを直撃する恐れが高いことを理由に延期すると述べた。大使館からのダイレクト・メールによるとセブにおけるテロ警戒情報も流されていた。テロを防ぐ力はフィリピン政府には無いと思われます。よって、テロが防げなかったときの失態よりも、台風が来たから、ASEANサミットを中止します、と言ったほうがフィリピンの面子が立つとフィリピン政府は思ったのでしょう。

今日予定されているASEANなどの外相、経済相会合は実施する。今回の会議には日本の阿部首相も10日から出席する予定だったが、同日までのフィリピン公式訪問(首都マニラ)を終え次第、帰国する(NIKKEI NET)。

台風が来て、準備が遅れているセブの会場の建設もこれで時間が稼げたと言うことでしょうか。マニラのロハス通りは、阿部首相歓迎!と日の丸とフィリピンの国旗で飾られていました。首脳会議が開催されず、27次円借款の宣言も先送りでしょうか?大使館を始め、今回の会議の準備に携わっていた方々には良い迷惑な話だったでしょう。それも、ひょっとすると1月に首脳会議を行います、とのこと(フィリピン外務省)。これでは休む暇もありません。中国政府関係者は「セブのホテルのキャンセル・フィーはフィリピン政府がみてくれるのか」とのこと(まにら新聞)。一方的に首脳会議を延期して、儲かったのは、セブのホテルと使い道の無い会議場を建設したコントラクターと、コントラクターから上前をはねるフィリピンの政治家だけでしょう。

フィリピンの失態をさらけだしてしまった、とはフィリピン政府は思っていません。

2006年12月8日金曜日

いきなりマヨン命令

電話がかかってきました。
いきなり月曜-火曜とマヨン命令です。

今、こうしてまだカビテであるというのに、週末はさんでまた月曜朝から行って来い!!とのこと。

ところが、(電気が無いので当たり前ですが)、電話が通じません。飛行機は取れたのですが、ホテルの予約が取れません。ひょっとすると公共事業道路省あたりに寝泊りするかもしれません。

どういうことになるのでしょう。それにしての、下の台風進路予想図だと、月曜日は台風がマヨンの南を通過中となっております。土砂災害が再び起こることだけは無いように祈りますが。


お線香をもって行くのは忘れないようにします。
被災された方々へのご冥福を現場で祈るため。

疲れております。

もう台風はいりません!

ネットで驚いたのが、また台風が来ています。今度はビサヤ地方サマール・マスバテへ向けて。台風22号?(国際名:Utor-ウトール)。土曜日夜または日曜朝にフィリピンに上陸予定。マヨン火山より120km南に位置するマスバテ島を通過する予定。 暴風域内に入るであろうマヨン火山地域も更なる土砂災害が予想され、24時間以内の非難勧告が発令されています。もう台風はいりません。今朝7時現在、990hPa, 23m/s。
阿部総理大臣が台風も連れてきたのでしょうか。来週は首脳会議もあるのですが、セブあたりも危ないのでは?例の大急ぎで建設した会議場の屋根は大丈夫なのでしょうか?

2006年12月5日火曜日

ASEAN、独自の開発基金を設立

東南アジア諸国連合(ASEAN)が域内の経済格差是正を急ぎ、地域統合の流れを加速するため、独自の基金を創設するとのこと(NIKKEI News)。加盟国が拠出した資金を配分する仕組みを構築してラオス、カンボジアといった域内途上国の開発事業への低利融資などを進める。2010年までの実現を目指す。フィリピンのラモス元大統領らで構成する賢人会議がまとめる「ASEAN憲章の基本方針」で、基金設立を憲章に明記するよう提唱したらしい。同基本方針を12月にフィリピンのセブ島で開くASEAN首脳会議に提示し、各国首脳で合意する見通しだそうだ。

アジア開発銀行がやっていることとどう違うのか?基金のMandateとかどうするのかな。地域統合の流れを加速するというmandateはアジ銀さんにはないかも。ASEAN諸国だけで拠出金を募り配分する?事務局は誰がやるのかな。開発事業への低利融資はアジ銀さんもやっていること。それ以上に低利なのかな。ラモスさんが言い始めた話?ちょっと面白い話だと思う。

国家災害宣言(State of National Calamity)発令

台風ドリアンが(21号)のビコール地域への被害に関し、日曜日にアロヨ大統領は国家災害宣言(State of National Calamity)を発令。これにより大統領府から10億ペソの災害復旧資金が確保された。フィリピン気象庁レガスピ観測所で観測された降雨量466mm(多分日雨量)は、1976年に観測された最大降雨量370mmをはるかに超える40年ぶりの大雨。NDCCの発表(4日午後6時)では、死者・行方不明者が既に1,000人を越えている。マヨン火山斜面の堆積物が、大雨により流出。アルバイ州の被災現場では、死者・行方不明者の捜索と「給水」、病疫対策が中心に行われている。食料品すら届いていない模様。日本からの支援物資の毛布ももちろん届いていない模様。

自然災害が起こったときに、すぐに復旧活動を支援できるようなカラミティー・ファンドをODAでキープしておくことはできないものだろうか。例えば「マヨン火山緊急災害復旧事業」としてインフラ・コンポーネントの他に、CONTINGENCYの様なpay itemとして「カラミティー・ファンド」を円借款のパッケージにキープしておく。または、「マヨン避難所建設」無償の中に同ファンドを入れる。そうでもしないと、日本のODAが到着するときは、ほとんどその地域で起こった災害が忘れ去られた頃であるというスローモーションが変わらない。カミギン島の土砂災害で150名近くの命が奪われたのが2001年。そのカミギン島へ無償インフラ施設が来るかもしれないのが来年または再来年。

去年のレイテの土砂災害の時は、すぐにアメリカ軍のヘリが救済活動に参加したのに、今回はフィリピン国軍の兵士の姿も少ないとのこと(まにら新聞)。これは何故だろうか。
別に心配なのが、訂正箇所が1つ。ギノバタンはご覧の通りマヨン火山の南東斜面ではなく、南西斜面に位置しており、JICA開発調査は南西斜面への導流堤は提案していません。どうして南西斜面の麓のギノバタンが土砂災害に襲われたのか?現場に行ってみてみないとわかりません。心配事1つ。レガスピ雨量観測所は466mmを観測しているけれどPAGASAのビコール川洪水予警報システム(下図参照してください)内の降雨観測量はどれだけだったんだろうか?

2006年12月4日月曜日

それでもマニラは水不足

マニラ首都圏の給水制限の開始は先日ブログで報告しましたが、今回の台風21号がもたらした雨は、マニラ首都圏1,000万人の水瓶であるアンガット・ダム(写真右)の貯水池水位にはほとんど影響しませんでした。恵みの雨とはならず、土砂災害・洪水をビコール地方にもたらし、最悪の結果となりました。

国家水資源評議会(National Water Resources Board: NWRB)は、今回の台風によってもたらされたアンガットダム貯水池増水量は、マニラ首都圏の給水用ではなく、パンパンガデルタへの農業用水として配水すると発表。首都圏の給水制限は引き続き行われることになりました。

アンガット多目的ダムの操作に関しては、ほぼ毎年NWRBが水不足で槍玉にあげられていますが、今年も相当パンパンガデルタの農業団体からのプレッシャーが強いのでしょう。しかし、アンガット貯水池水位はあと10mも上がらないと通常の運用ができないとのこと。9月にマニラ首都圏を直撃した台風のように、1晩で9mも貯水池水位を上げる降雨量も期待できますが、また次に台風が来てもアンガットダム上流域に雨が降るとは限りません。

バヤバス・マアシンダムという新しいダムをブラカン州に建設し、アンガットダムにぶら下がっている灌漑用水需要量をバヤバス・マアシンから供給するという計画は20年前からあります。バヤバス・マアシンが実現すれば、現在のアンガット灌漑用水需要量をマニラ首都圏の上・工業用水需要量にまわすことができ、毎年の水不足はとりあえず解消するのですが。アンガット川はパンパンガ川の支流のひとつであり、アンガットだけで議論できるものではありません。どちらにしても「パンパンガ川流域全体の統合管理はどうするべきなのか」ということを議論する必要がありそうです。

日本ODAで今週水曜日(12月6日)、流域統合管理セミナーをマニラで主催します。パンパンガ流域も題材に上がっているとの事。パンパンガ州・流域には日本の援助も数多く実施されている州・流域であり、今後どのようにパンパンガ川流域を統括して行くのかという議論がなされればと期待しています。流域統合管理セミナー@マンダリンホテル。ちょっと注目です。

2006年12月3日日曜日

ODA緊急援助

台風21号の被害状況がフィリピン国家災害調整委員会のレポートでも鮮明になりつつあります。アルバイ州ギノバタンだけでも165人が泥流に埋もれて死亡。今日(2006年12月3日)午後6時、フィリピン国家災害調整委員会発表によると、死者324名(ケゾン州14名、オリエンタル・ミンドロ2名、マリンデュケ2名、アルバイ285名、カマリネス・スール11名、カタンドアネス11名)、行方不明302名、438名負傷。38,764世帯全壊、107,322半壊。インフラ・農業施設等3,400万ペソの被害。

海外からの支援は1) 日本の緊急援助物資(テント、毛布、ジェネレーター、給水タンク等)以下英語は同発表より- JICA - ¥20,000,000 (tents, blankets, generators, water tanks/containers、2)US-AID - Aus$ 1.0 million、3)マレーシア:1 C-130 load (About 20 tons) of emergency relief supplies (medicines, food and non-food items )、4)UN-OCHA US$ 1.0-2.0 million for the local purchase of emergency relief supplies。

2006年12月2日土曜日

死者303名、行方不明293名、44,000人非難

ビコール地方アルバイ州を中心とした救助活動が進むにつれて、今回の台風21号ドリアンの被害の大きさが少しずつわかってきました。フィリピン国家災害調整局(NDCC)によると、フィリピン東部を直撃した台風21号の被害について、フィリピン防災当局は2日、死者、行方不明者が計596人に達したと発表。死者数は303人、行方不明者293人。約4万4000人が避難し、家屋約11万8000戸が全・半壊。昨日日本のニュースに多く出ていたフィリピン赤十字発表の数字はおかしいと思っていたが、死者388人、行方不明者96人と発表したものを(12月1日)、今日になり、死者134人、行方不明者159人と修正した。フィリピンからの数字を信じてそのまま報道してしまう日本のマスコミにも問題があります。せめて上にもリンクしているNDCCの発表文でも読めばいいのに。

ローカルのテレビ・ラジオのニュースでは、捜索隊がフィリピン空軍の輸送機で次々と被災地周辺に到着していることを報道。集落が泥流に押し流されたマヨン火山(写真上:2,460m)のふもとで、捜索作業を行っているとのこと。

PHIVOLCS(フィリピン火山地震研究所)のソリドム所長はマヨン山麓での大規模な泥流被害について、「先月30日の降水量は466ミリ(PAGASAのレガスピの観測所の観測地であろうか?それともPHIVOLCSのマヨン地震観測所の数値であろうか?)、過去40年間で最高の日観測雨量である」と指摘、豪雨が火山斜面の古い堆積物などを一気に押し流したと発表。

マヨンのことは、以前このブログでも書きました。マヨン火山の泥流制御等のインフラ支援にたいする開発調査は、確か2000年に終了しています。調査が終わると、建設実施に向けてフィリピン政府と調整するのですが、この調整に自分は数年携わっていました。マヨン火山の麓にあるレガスピ市はビコール地方の中心地でもあり、何度も訪れました。しかし、今日まで実施に至らなかった。そこに来てこの災害。自分はとっても悔やまれる思いです。

結局「足の遅い」日本の援助の典型例を見ているようで、もがいても何も動かなかったこの7年間。今年、マヨン火山は、小規模な噴火だけを起こしており、大噴火を起こさなかった事に安堵してたところに今回の泥流災害。虚しさがこみ上げてくる。

「新JICA法案」が通過し、緒方さんが「効率的でスピードのある援助」とか言っていたけれど、こうした反省材料っていうのは、どこに持っていけばいいんだろうか。

2006年12月1日金曜日

台風21号 - 死者198名、行方不明260名

台風ドリアン21号は、今朝方マニラの南方を東シナ海へ抜けました。
マニラにいる限りは、雨が少し降り、風がつよかっただけでしたが、やはり被害は出ています。
市民防衛局(Office of Civil Defense)発表による今回の被害は、現時点で死者198名、行方不明260名、約20,000人に影響がでているとのこと。アルバイ州ではマヨン火山斜面において土砂災害が発生し、死者109名・負傷者130名を出している模様。

9月にフィリピンを襲った台風19号(?)でも230人の死者を出し、先月11月は死者19名。フィリピンは年間平均20個の台風が襲いかかります。土砂、洪水等の自然災害で年に約2,000人の命が奪われます。

自分はマニラだけを見ておりましたが、今回はビコール地方に被害が出ました。まだミンドロの状況はわかっていません。取り急ぎここまで。